「便秘なんです。おっぱいをのんでいたころは1日何回もウンチが出ていたのに、離乳食を始めるころからだんだん回数が減ってきて、お誕生日を過ぎたころから1日に1回も出なくなりました。そのうち何日も出なくなって、かかりつけの医院に行って浣腸をしてもらいました。浣腸をすると出るのですが、そのあとはまたでないんです。ウンチをしたそうなそぶりをするんですが、顔を真っ赤にしてうなっています。出そうなんですが、部屋のすみに行って、足をクロスしています。がまんしているのか出そうとがんばっているのかよくわからないんですが・・・」
「なかなか食べてくれません。食べる時には食べるんですが・・・。好き嫌いも激しくて、野菜はほとんど食べません。」「おかずに野菜がはいっていると自分ではじいて出してしまいます。」「保育園ではよく食べているようですが、うちに帰るとぜんぜん食べません。」「ごはんやパン、めん類が大好きです。それだけしか食べないこともよくあります。」「おばあちゃんのところに来るとよく食べるのですが。」
「トイレには行きません。ふだんはパンツをはいているのですが、ウンチが出そうになるとオムツにはきかえています。オシッコはいけるんですが・・・。」「幼稚園のトイレは行かないみたいです。」「学校からパンツをよごして帰ってきます。自分でパンツを洗わせています。」「学校でときどき臭うみたいで、学校の先生から相談がありました。」
「下に妹ができたころから便が出なくなりました。実家にいっしょに帰っていたんです。」「ちょっと家のことでいろいろとあって、とうとう離婚することにしたんです。そういえばそのころからトイレに行かなくなってウンチも出なくなりました。」
「うちでは、パソコンをみるのが大好きで、夜中までユーチューブを見ています。朝起きるのも遅いです。」「私の実家の母が浣腸しても便を出した方がいいと言って、1歳のころから毎日浣腸をして便を出していました。最近は浣腸するのがおおさわぎです。」
以上は、「小児便秘外来」に紹介されたこどもの親御さんの声です。思い当たる節があれば、お子さんの便秘でかなり悩んでいるのではないでしょうか。お子さんが便秘状態にあるかどうか、とくに慢性便秘であるかどうか、を見きわめるには、毎日の排便状態を見てゆくことがいちばんです。そのためには、排便日誌をつけるのがよいでしょう。医院や病院に行く前に、あるいは、便秘の治療を受けているときは、なおさらです。
便の状態を客観的に示すものに、国際的にも用いられている、ブリストル・スケールというのがあります。数字で1から7までで表されますが、毎日のお子さんの便の硬さを日誌にもつけましょう。