人間は雑食性の生き物です。肉や魚も食べますし、野菜も果物も海草も食べます。一方で、人間は哺乳類です。赤ちゃんは本来は母親の出す母乳を飲んで育ち、離乳期を過ぎると食べられる物の種類とかたちが増えてゆき、だんだんおとなの食べられるものに近づいていきます。
こどもが便秘にならないように、便秘をなおすためには、食事について考えることがたいせつです。とくに、食べ物の中にふくまれる食物せんいの量を知って、便秘にならない食事、便秘をなおすための食事をしましょう。
食べ物の中に含まれる栄養には、三大栄養素と言われる糖質(炭水化物ともいわれます)、タンパク質、脂質(脂肪)があります。三大栄養素のほかにも、無機質といわれる、ミネラルやビタミン、鉄分などが必要な栄養素です。しかし、食べ物は栄養となるものだけから成り立っているものではありません。栄養分以外の人間には消化できないものもたくさん含まれています。たとえば、草食動物が消化吸収できる草や木の葉にはセルロースという成分がたくさん含まれていますが、人間にはセルロースは消化できません。レタスやほうれん草にはミネラルや鉄分などの栄養はありますが、消化できないセルロースも含まれます。食べ物の中に含まれる消化されない成分には、セルロースをはじめ、便秘をふせぎ、便秘をなおすのにたいせつな食物せんいがあります。